2012年8月18日土曜日

イラン行き二日目 いよいよテヘランへ!

 今日はいよいよイランに行く。朝6時、誰もいないうちに満喫しようとホテルのバイキングに行ったら、中国人の団体がいた。ほとんど席がない。フレンチトーストさえあれば満足なので、それを中心にいっぱい食べたけど、席がなかったのは辛かった。

 ホテルをチェックアウトして、スカイトレインからエアポートリンクに乗り換えて空港へ。ホテルを出てから40分後に空港に到着するから便利だ。うち10分は電車の待ち時間だったことを考慮すればなおさらだ。スカイトレインは20分毎に出ているらしいけど、パヤータイとマッカサンの駅それぞれからノンストップのを出すんじゃなくて、10分に1本それぞれの駅に止まるのを走らせたほうがいい気がする。



スカイトレイン

エアポートリンク

 予約したMahan Airの航空券を購入するため、空港で両替をする。5万円で1万8千バーツだった。その足で4階に行き、Nカウンターに行く。早速チェックインが始まっていた。

「予約が入ってないよ」

というカウンターのおじさんのカウンターパンチにめげることなく、予約だけしてもらっていてまだ購入していないこととかを伝えたら、どうやらマネージャーという人が知っているらしい。その人に事情を話したら、既に名前は入っていて、お金を払ったら発券するし、座席もあるよ、と言ってもらえた。20,670バーツなので、55,000円ぐらい。往復で燃油サーチャージ込みと考えたら安い。

「よかったな、座席二つを独り占めだよ、広い広い」

と言われて気をよくした。

Mahan Airのバナー


 少し時間があったので、バンコクの空港の見学エリアに行ってみた。7Fにあるとは思わなかったし、みんなそのようでガラガラだった。上だから空調があまり効いてないというのもあると思う。

 時計を見たら10時。Mahan Air W5050便は定刻10時45分出発のところが40分遅れて11時25分出発となった。そのはずなのに、G1ゲートには10時15分までに集合してください、と書いてある。あと15分。焦る。

 焦って階下に行き、出国する。急ぎ足で行くと数分遅れで間に合った。その数分は家に忘れてきた『地球の歩き方 イラン』の代わりに『ロンリープラネット イラン』を買ったためだ。しかも1000バーツ以上もした。高い。

 G1ゲートの掲示板にはW5050 TEHRAN/KOLKATAと交互に表示される。しかしホームページを見ても直行便のようだし、発券時にも聞いてない。カウンターのお姉さんに聞いても「直行便です、コルカタには行きません」とにべもない返事。

 待合をしている人たちを見てもインド人っぽい人たちはいないから、多分コルカタには行かないんだろう。その割にはバンコクからイランまで行くのに7時間45分もかかるのはまた謎だ。

 乗る飛行機はA310。最近あまり見かけない飛行機だ。僕の座席は27Bで通路側。最初はビジネスクラスとマイレージクラブ会員、お手伝いの必要な方が優先搭乗だったはずなのに、9割5分は乗っていった。早いもの勝ちか。

Mahan Air A310

 飛行機はほぼ定刻通りに、すぐ近くの滑走路を離陸した。さすがに古い飛行機だからか、パーソナルモニターもなし。中央の列の上の方と前の方に大きなディスプレイとスクリーンがあり、そこにコックピットからの映像が映し出されている。懐かしい光景だ。

飛行中の機内

 フライト中、ずっと僕のとなりの27Aの人は二人のあいだにある肘掛を占領していた。そればかりか、寝ているのをいいことに僕の空間まで蚕食してきた。確かに僕は通路側だし、僕の方が体は小さいけど、そういう問題じゃない。全くくさくさするわ、と思ったからリクライニングを倒そうと思ったら、後ろの人は足を三角座りのように組んでいるのか、座席が全く倒せない。これがペルシャのやり方か…と恐ろしくなった。

 機内食が配られた。チキンとビーフから選べたので、ビーフを選んだ。なぜかペルシャ語で聞かれて、わからないリアクションをしていたら英語で教えてくれた。ご飯はパラパラしてて美味しかった。
配られた機内食
パラパラのご飯
ドリンクはもちろんノンアルコール(オレンジジュースを選んだ)。紙コップに入れる!

 2時間半ほど飛んだあと、飛行機はやっぱりコルカタに着陸。インドなんて聞いてない。Incredible! India! だ。どうもアナウンスを聞いていると、ここでは給油のためだけに寄るみたいで、乗客は機外に出られないばかりか、座席に座り続けることになっているらしい。確かに立ってフラフラしていたら始末に負えないものな。

 着陸前に具合悪そうにしていた人が、たまたま居合わせたと思しきお医者さんに介抱してもらっていた意外は、平和に給油の1時間が過ぎていった。エンジンは止まるわ、ドアを開けるから暖かい空気が入ってくるわで、インドの暑さをダイレクトに感じた。


給油中

 遅れることもなく旅立ったA310は西に進路を取った。機内も暗くなり、すっかり寝るモードだ。隣の人はずっと寝ているけど。後ろのおじさんも組んでいた足をほどいたようだからリクライニングも倒せるようになったので、少し寝た。

 サンドイッチとデザート(濃いカスタードという具合で、とても美味しかった)の軽食が出て、それを食べているあいだにあと1時間でテヘラン。治安の悪いアフガニスタンやイラン南東部の上空も無事に通り過ぎてよかった。なぜか機内スクリーンでは警察物のドラマが上映されてたけど、音は聞こえないし、イヤホンも配られてなかったので、あれを上映する意味があったのかどうかは謎だ。

機内食(2回目)。右下のが濃いカスタードみたいでおいしかった。

 ポストカードを貰おうと思って、そうリクエストしたら、なぜかマイレージクラブの入会申込書を持ってきてくれた。これもまた、謎だ。

 飛行機はどんどんと高度を下げていき、無事テヘランはイマーム・ホメイニ国際空港に到着した。コルカタのときも少し思ったのだけど、この便のパイロットは練度が低い気がする。着陸前に機体をフラフラさせる癖がある。そのせいか、滑走路の結構奥側でタッチダウンする。テヘランに至っては、中央線から外れて着陸した。が、帰りも乗らないといけない航空会社なので、あまり不安に思わないようにする。

 テヘランでは200人の乗客を裁くだけだったからか、あっという間に入国できた。僕はおそらく唯一の外国人だったようで、みんな外国人レーンはここだよ、と親切に教えてくれた。小さい空港なので、そんなの関係なく入国審査官はイラン人のパスポートにガンガンスタンプを押していた。

 僕のスタンプを押したあと、「オフィサーのところに行きなさい」と言われたので、オフィサーのところに行ってみたら、何やらペルシャ語で言われて、日本人はフィンガーをどうこう、みたいなよくわからないことを言われて、向こうが笑ったのでこっちも愛想笑いを浮かべたらそれで用事が終わった。一体何なのだ。

 荷物を受け取って空港を出る。かつては荷物は全部開いて検査されたのに、最近、空路ではそういうことも減ってきていると聞いていたけど、確かに全く検査されなかった。X線は通したから、お酒とか持っていたらバレるだろうけど、それ以外の本とかは大丈夫なのか。

 空港には僕の名前を書いたボードを持ってホテルの人が待っている、と聞いていた。が、いない。1時間待っても来ない。あちこちぶらぶらしていたら、同じフライトだった人が見かねて声をかけてくれた。

「何を探しているの?」
「ホテルの車が来るのを待ってるの」
「ああ、そうか。もし何か助けが必要なら言ってね」

イランの人は、やさしい。

優しい人たちのいた空港


 ぶらぶらしても埒があかないので、両替をしてテレホンカードを買い、ホテルに電話する。情報の伝達に齟齬があったようで、あと10分でドライバーは着くから、と言われた。ずいぶん詫びられた。

 10分後、空港内で僕の名前のアナウンスがある。どこに行けばいいか聞き取れなかったので、キョロキョロしていたら、近くの人があっちだよ、と指差してくれた。イランの人は優しい。

 無事運転手さんと落ち合えて、一路テヘラン市街地へ。今日でラマザーンが終わる。あと1時間だ、と言っていた。待ち遠しいものなのだろう。ちゃんとトヨタ車の運転手を選ぶあたり、ホテルも憎い。

 120km/hで飛ばして40分、途中給油の10分を挟んで、無事アミールホテルに到着した。タクシー代23ドルなり。

 ガソリンが安いと聞いていたのだけど、見たところでは40L16万リアルだった。4千リアル/L。USD1=12,200リアルだったので、リッター20円ぐらい。世帯収入の平均が日本の4分の1でさらに産油国と考えると、決して安くないと思う。

 チェックインをして、人心地ついた。ラマザーンも明けた現地時間午後8時。憧れの地イランに来ることができて、本当に嬉しい。なぜかホテルの外を出歩こうと思ったら、止められたのだけが不安だ。危ないのか。確かに、車の運転は危なかった。

0 件のコメント:

コメントを投稿