2013年8月16日金曜日

バムとアルゲ・バム

※ バムを含むケルマーン州に行ったのはアクシデントであり、行くことを推奨するものでは決してありません。もしアクシデントで行かれた場合は、安全対策を講じた上、できるだけ早く安全な地域に行ってください。


 マシュハドからヤズドに行くつもりが、ケルマーンに着いてしまった。

 ケルマーンのホテルに投宿し、向かいにあった旅行代理店で早速帰りの列車の切符を買った。明日の18時発の列車だった。まだ1日半ある。

 ホテルのオーナーにその旨を告げると、是非観光に行くといい、バムやライヤン、マハンとツアーしてきたらいいと言う。タクシーをチャーターして140万リアル(44ドル)ぐらいだという。

 おすすめならば仕方ない、バムに行こう。

 ケルマーンからバムまでは片道150キロの長旅だ。日本でいうと東京-静岡、名古屋-大阪を往復することになる。

 ホテルで腹ごしらえをして、朝9時過ぎに出発した。



アジア・ハイウェイを抜けて、


だんだん車線も減ってきて、


着いた!!

アルゲバム。入場料は高め。10ドルぐらいだったかな。

 アルゲ・バムは2003年の大地震で崩壊してしまい、それまで暫定リストにも載っていなかったのが、一気に世界遺産認定された。同時に危機にひんした世界遺産にもなってしまい、世界から注目を浴びた。イランの復興にかける努力が実って、今年(2013年)5月、無事に危機遺産からはずれ、れっきとした世界遺産になった。





 修復されたところはとてもきれいなんだけど、修復しきれてないものはまだまだ地震の爪痕が見受けられる。



 つっかえ棒があったり、シールが貼ってあって、まだ作業途中なのがよくわかる。10年でこれだと、作業が終わるのはいつになるんだろう?

修復作業員のおじさんたち。彼らの日々の仕事が危機遺産から外れるまでに至らしめた。

 暑い中の作業は大変だろうに、暑そうなぼくをみて「ここの水道で顔を洗うと気持ちいいよ」とジェスチャーで勧めてくれた。40度の砂漠地帯では水道の水もすっかりお湯だったけど、すぐに乾いて気持ちよかった。

 イラン南部の昼日中(正午を挟んだ1時間)だったこともあって、観光客はほとんどいなかった。数名、カップルや家族連れを見かけたけど、僕よりあとに来て先に帰った。だって暑いもん。

 でも内部にはイランの他の街やバザール同様、無料の水飲み器もトイレもあるのでご安心を。

アルゲバム全景

 本当にイランの片田舎といった風情で、のんびりした雰囲気の町の郊外に悠然と構えているアルゲバム。そしてその奥は砂漠。何もない砂漠にいきなりこんなものがあるとビックリする。ペルゼポリスもそうだった。

 ここが2007年に日本人旅行者の誘拐された町なんだけど、確かにこんな田舎にイスラム過激派がいて、外国人を誘拐し、政府同士が話しあうような国際的に大きな事件が起こるとは到底思えない。そういう意味では危険だ。

復興された(?)バム市街
危ないのでそうそうにバムを去る。次に向かった先は、世界遺産でもないけどイランで一番感動した遺跡だった。

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